『ALWAYS三丁目の夕日'64』観てきました
ほとんどネタバレはしないで書きます。
このシリーズですから当然のように感動してしまいますし、構成の上手さに舌を巻くわけですが、私的には音楽が『龍馬伝』や『パンドラ』シリーズの佐藤直紀さんだというだけで充分に観なければならない映画なのであります。
で、『三丁目の夕日』シリーズはノスタルジックが全てなので、細かいことは気にならないのですが、それが善し悪しで、「気にならない」を突き詰めると「何も残らない」にもなります。
極端に言うと、1作目と2作目で記憶に残っているのは堀北真希さんが田舎から出てきたことと、後は吉岡秀隆さんが面倒を見ている須賀健太君が可愛いかったなあということくらいなのですが、恐らくこの3作目もすぐに細かいことは忘れてしまうでしょう。
しかしすぐに忘れてしまう内容というのは、逆に言えば、ものすごく気持ちよく、何の引っ掛かりもなく耳と目にすんなり入ってきているということですから、上映時間の2時間30分だけは本当に至高の時間。
恐らく、記憶に残るストーリーを目指す監督だったら、物語に必ず「悪人」を入れることでしょう。
そう、このシリーズには悪人が徹頭徹尾いません。その徹底さはまさに完璧で、全ての人が「良い人」であり、裏がありそうに見えた森山未來さん(堀北真希さんが心を寄せた人)までもが実は良い人だったのはかなりの驚きでした。
だからこそ森山さんの正体が明かされる部分がクライマックスとして成り立っているわけで、山崎貴監督の、というか脚本家・山崎貴さんの面目躍如。
当然ながら東京オリンピック当時にも悪い奴はいたわけで、犯罪だって普通にあったはずなのだけど、思い出というのは温かい気持ちと共に蘇る美しいものだという、そういうこだわりを素直に受け取れるかどうかが受け手の分かれ目。
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前述のように、旧作で数少ない記憶に残っていた須賀健太君。古行淳之介が旧作の面影を引きずってるなあと思ったら、クレジットロールを観ていたら今作もそのまま須賀健太君、というか4年以上過ぎて背もえらく高くなっているから、健太さん、と言うべきでしょうが、彼は本当に記憶に残る深い演技をするのです。
そういう意味では『ALWAYS三丁目の夕日'64』の主役は、堤真一さんでも堀北真希さんでもなく、彼を育てていた茶川竜之介、つまり吉岡秀隆さん。
父(米倉斉加年さん)との別れから学んだことをそのまま淳之介に使ってしまう、竜之介のその不器用さが今作一番の感動と泣き所。
別れのその瞬間に淳之介は全てを悟ったわけだけども、竜之介が父と別れた時は悟ることが出来なかった、後悔と絶望、吉岡秀隆さんは随分難しい役をこなしたと思います。
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さて、もう一つの特徴であるところの3D映像。
2時間30分の間あのメガネをかけていたのも、つまるところ、冒頭の東京タワー見下ろし映像のためであり、まさに「映画の掴み」を成功させるための3Dと言い切ってしまえると思います。
あの場面以外はむしろ画面を見づらくしていただけのように思いますし、多くの映画館で3D版と2D版を併映していますから、無理して3Dで観る必要は薄いと思いました。
もっとも、その冒頭の映画の掴みの東京タワー見下ろし映像の立体感は確かに凄いもので、タワーの先っぽが本当に自分の顔のところまで伸びてきているような錯覚は、ちょっとなかなか経験できるものではないかもしれません。
それなりに歳取った人が、ちょっと合間に現実を忘れて温かい気持ちになり、見終わったら後腐れ無くすぐに次の仕事に取りかかる、そういう「場」が『ALWAYS三丁目の夕日'64』の客席だと思います。
だからこそこのシリーズは自宅のDVDで見るのではなく、せせこましい都会の劇場で見るのがイイと思うのであります。
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コメント
今週はG1ですね、楽しみにしてます。
投稿: 通りすがりのスパホ | 2012/02/13 23:15
この前、大晦日だったと思ったら早いですねえ。競馬やってると、チューリップ賞あたりから宝塚記念までがアッという間ですし、ちょっと夏があって、毎日王冠から有馬記念までもアッという間。で、すぐにまた年末です。
投稿: こら息子 | 2012/02/14 00:04